少子高齢化の影響で、新築分譲は縮小傾向にあり、耐震工事やバリアフリー化などリフォームへの需要が拡大してきています。
今後も成長が期待されているリフォーム業界ですが、そういった時流とは反対に業界自体は人手不足に悩んでおり、いわゆる「一人親方」として、社長が様々な業務を兼務していることが多いようです。
そこで今回はリフォーム会社の業務内容とリフォーム会社が抱える課題、業務改善ポイントについて紹介します。
リフォーム会社の業務内容
リフォーム会社の主な業務内容は以下の通りです。
- 顧客開拓
- 顧客と施工内容の打ち合わせ
- 見積~契約
- リフォーム工事開始
- アフターフォロー
など多岐にわたります。
社内では、営業や見積書や契約書を作成する事務、帳票管理や請求管理を行う経理なども会社を経営する上でなくてはならない存在です。
ただ、多くのリフォーム会社では少ない人数で運営しており、いくつかの業務を兼任しているケースや、社長が一人で全てこなすというケースもあるのが現状だと言われています。
特に建設業の場合、工事書類や契約書などの書類が多く、これらすべてを一人で処理するのは物理的に厳しいため、事務職が営業職や現場管理職の事務処理を代行し、担当者がプロジェクトに集中できる環境を整える必要があるのです。
リフォーム会社が抱える課題
リフォーム業界を含む建設業界全般では、職人の慢性的な人手不足が深刻になっていました。
現在は、職人だけでなく今まで比較的応募が集まった営業やプランナー、事務職についても、人手不足が課題になっています。
これにより、営業活動、現場対応、事務対応など一人にかかる業務負担が大きくなることでヒューマンエラーを引き起こしやすくなるといった、悪循環を招いているようです。
たとえば、
- 資料の送り忘れや資料の記載ミス
- 伝達の行き違いで起こる連携ミス
など、ヒューマンエラーの積み重ねが後に大きなミスを引き起こすきっかけともなります。
最も避けるべきはお客様に実害が出てしまうことです。
「需要はあるのに人手が足りない・・・」といった課題をどのように改善するとよいでしょうか。
次の項でおすすめの業務改善ポイントを紹介していきます。
リフォーム会社におすすめの業務改善ポイント
リフォーム会社の業務改善ポイントは、以下の2つがおすすめです。
業務改善ポイント
- ITシステムの導入で業務全体を可視化する
- 煩雑になりがちな事務業務をアウトソーシングする
それぞれ詳しく解説していきます。
ITシステムの導入で業務全体を可視化する
業務内容が多岐に渡るリフォーム会社では、業務全体を可視化できる業務管理ツールの導入がおすすめです。
全体を把握できるだけでもヒューマンエラー防止につながります。
中には、Excelで顧客管理や業務管理をされている会社もあると思いますが、業務管理ツールでは以下のようなメリットが期待できます。
メリット
- 業務の進捗状況をリアルタイムで把握できる
- スケジュール管理を徹底できる
- 抜けや漏れを無くし、経営情報を正確に管理できる
- システムを通じて処理手順が標準化される
業務管理ツールで、クライアントごとやプロジェクトごとに管理することで業務全体の可視化に役立ちます。
煩雑になりがちな事務業務をアウトソーシングする
煩雑になりがちな事務業務をアウトソーシングすることもおすすめです。
たとえば、
- 帳票管理
- 請求管理
- 見積書作成
- 契約書手続き全般
などを外部の事務代行サービス会社に委託するという方法もあります。もちろん事務業務以外でも営業代行を得意とするアウトソーシング会社もありますので、自社の不足しているリソースに合わせて検討するとよいでしょう。
膨大な仕事量に追われていたリソースを外部委託することで、リフォーム会社の中核となる仕事に注力できるようになり、販路をさらに拡大し利益を最大化することも可能です。
まとめ
住まいは人が生活する上でなくてはならないものです。より良い住環境を提供するリフォームは今後も拡大する業種といえます。
しかしながら、リフォーム業界自体の需要が高まっているだけに、人手不足は深刻な問題です。
今回ご紹介した業務改善のポイントが、今あるリソースを最大限に活かしつつ、効率アップや生産性向上の参考になりましたら幸いです。