
企業の経理部門では、日々さまざまな課題に直面しています。
突然の退職で引き継ぎが間に合わない、マニュアルが古くて請求書処理に時間がかかる――このような悩みは後を絶ちません。
そこで本記事では、企業でよく挙がる経理の困りごとを7つに整理し、具体的な対策と業務効率化のヒントを紹介します。
経理フローを見直したい経営者や管理職の方は必読です。
よく挙がる経理の困りごと7選

ここでは、企業で挙がることの多い経理の困りごとを7つ取り上げ、対策とともに解説します。
困りごと① 属人化した経費精算
経費精算が属人化しているという企業も多いのではないでしょうか。
たとえば、Excel関数や仕訳ルールなどを知っているのが担当者だけだった場合、急な休職時に業務が止まるおそれがあります。
対策:クラウド経費精算システムを導入し、テンプレート化されたマニュアルを共有フォルダに保存する。
困りごと② 請求書の誤発送・誤請求
請求書の誤発送・誤請求も、よくある困りごとの一つです。
紙とPDFが混在していたり、入力ミスで社名や金額を間違えたりするケースもありがちです。
対策:取引先マスターを一本化し、自動チェック機能を持つ発行ツールを活用。二重承認フローをマニュアルに明記する。
困りごと③ 仕訳入力の遅延
締日直前に領収書がまとめて届き、月次決算が滞るというケースも多いでしょう。
仕訳入力が遅延しがちな点も、経理での困りごととして挙げられます。
対策:経費発生時点でスマホ撮影→アップロードを義務づけ、リアルタイムの仕訳起票をルール化する。
困りごと④ 決算期の突貫作業
決算期は、経理が突貫作業になりがちです。
「決算資料を3日で作れ」といった無理難題が恒例になっている場合もあります。
対策:月次でBS・PLを締める体制を敷き、決算期はレビュー中心にシフト。決算チェックリストをマニュアル化しておく。
困りごと⑤ 引き継ぎ不足によるブラックボックス化
退職や異動のたびに「何から説明すれば…」と慌てていませんか。
引き継ぎ不足によるブラックボックス化も、起こりやすい問題です。
対策:業務フロー図と担当範囲を可視化し、引き継ぎ用チェックシートを作成。動画マニュアルも効果的。
困りごと⑥ 複数システムの二重入力
会計ソフトと販売管理ソフトのデータ連携がなく、手入力で重複作業が発生しているケースも多いです。
複数システムの二重入力は、人的・時間的コストがかかりがちです。
対策:API連携やRPAで自動同期を実装し、マニュアルは「例外処理」にフォーカスさせる。
困りごと⑦ 内部統制と監査対応の手間
経理の困りごととして、内部統制と監査対応の手間も挙げられます。
証憑の整理が追い付かず、監査法人から是正指示が頻発することもあるでしょう。
対策:電子帳簿保存法対応のクラウド保管と承認ワークフローを採用し、監査チェックリストを定期更新する。
引き継ぎ・マニュアルを機能させる3つの実践ポイント

困りごとを根本から解消するには、マニュアルを作るだけでなく「運用」まで視野に入れる必要があります。
ここでは、引き継ぎやマニュアルを効率的に機能させるための3つのポイントを紹介します。
(1) 更新担当者と期限を決める
「作ったら終わり」のマニュアルはすぐに陳腐化します。
更新担当者を明確にし、四半期ごとに改訂日を設定しましょう。
(2) 動画+テキストのハイブリッド形式
マニュアルには、動画とテキストを取り入れるのがおすすめです。
文字だけでは伝わりにくい勘定科目の振り分けやシステム操作は、画面収録動画を添付すると理解度が格段に上がります。
(3) 引き継ぎチェックリストで習熟度を可視化
新任者がマニュアルを読み込み、実務テストで合格すればチェック欄にサインするようにしましょう。
進捗が一目でわかり、不安なく担当移行が完了します。
これらの仕組みを導入することで、担当者が変わっても“困りごと”が再発しにくい強い経理チームが完成します。
当社サービスが支援できる作業事例

経理の困りごとを解消するうえで「外部リソースの活用」は重要です。
当社が実際にご支援している作業例を紹介します。
- 計算書作成
- 請求書作成・発行・格納
- 請求書・領収書送付
- 請求書・領収書等の書類データ化(スキャン・リネーム)
- 売上表作成
- 売掛金管理・入金確認
- マネーフォワード登録
- 立替金集計
- 買掛金・未払金管理
- 支払 銀行登録
- 給与計算・振込
- 仕訳入力(記帳代行)
- 経理報告書作成
- 税理士対応
- 納税代行
これらの業務をワンストップでサポートすることで、経理担当者が抱えるマニュアル整備や引き継ぎの負荷を大幅に軽減できます。
もちろん、負担になっている部分だけをチョイスしてご依頼いただくことも可能です。
まとめ:引き継ぎとマニュアルが“困りごと”解消の第一歩

経理部門の悩みは多岐に渡りますが、根本原因の多くは業務の属人化とマニュアル不足です。
クラウドツールや外部パートナーを活用しながら、最新のフローを定期的にアップデートしましょう。
オールインワン型の業務支援サービスを導入すれば、日常のルーティンをプロに任せ、コア業務へ集中する体制を築けます。
経理の生産性を高めたい企業は、ぜひ一度検討してみてください。